【iOSDC Japan 2024 レポート】DAY 0「App Clipの魔法: iOSデザイン開発の新時代」を聞いてきた。
はじめに
年に一度のiOSエンジニアの為のお祭りiOSDC Japan 2024に参加しています。
せっかくなので、参加したセッションのレポートを書きたいと思います。
App Clipの魔法: iOSデザイン開発の新時代
登壇者
- log5さん
概要
「App Clipをご存知ですか?」
iOSの勉強会等で問いかけると、おおよそ参加者の半数は「知らない」と回答します。
世に出て5年は経過しているにも関わらず、App Clipはあまりパッとしない存在でした。ところが、2024年に入りApp ClipをUI/UXのプロトタイプ共有に活用するアイデアが知られるようになりました。
ざっくり説明すると、App Clipが実質iOSアプリの「一部分」であることを利用し、UIやUXの部分のみを抽出した「ミニアプリ」を配布するというものです。
これまである種面倒な方法で共有を強いられてきたデザイン開発の世界から見ればブレークスルーと言えるものでした。
iPhoneを持っていれば、QR/NFCなどで直ちにデザインの確認ができるのですから、iOS開発に詳しくない方は勿論、「iOSアプリを任意のiPhoneで動かすのがいかに難しいか」を知っているみなさんにとっても、まさに魔法と言えましょう。本トークでは、AppClipの概要を再確認しつつ、App Clipによるデザイン共有のアイデアを実際にどのようにプロジェクトで活用できるかを見ていきます。
ウェブサービス、画像、あるいはExcelなどでiOSデザインを共有することに課題を感じる方も多いのではないでしょうか?
iOSデザイン共有の最新アイデアが気になる皆様、よろしければぜひお越しください!
引用: fortee
資料
感想
log5さんは2021年にもApp Clipに関する登壇をしており、過去の資料を合わせて見るとより理解が深まりました。
App Clipは一体何か?
アプリをインストールしていないユーザーに素早くアプリの機能を体験してもらい、実際の完全版のアプリをダウンロードを促進する為の機能という理解ができました。
確かに
「作ったアプリ、とってもいいからApp Storeでダウンロードしてみてよ!」
だと、ダウンロードする側からすると手間がかかり、少し億劫になりがちですが、
「このコード読み込んでみてよ、作ったアプリの機能体験できるから!」
だと軽い気持ちで体験してもらえそうです。
App Clipは単なるターゲットなので、実装自体も簡単で、Assetやコードも共有して使えるし、下記のような条件付きコンパイルも可能。
#if APPCLIP
hogehoge
#endif
また、Playというアプリを活用したデザイン活用の例も紹介がありました。
その他、App Clipの悲しい現状として活用事例が少ないということが挙げられていました。確かに実装する上のハードルになりかねませんが、逆にいうと無限の可能性が広がっているような気もしました。
Q&Aのコーナーでは、「アプリのインストールをしてもらう方向での使い方ではなくて、レストランのメニューアプリなどのユーザーがアプリのインストールまではしたくないような状況で活用するのがいいのではないか?」という問いがあったりして、「そういう使い方があっても面白いかも!」とは感じた。
私も触ってみて、まだ見ぬApp Clipの魔法を感じてみたいと思いました。
下記のWWDCやAppleのサンプルコードを見て、さらなるイメージを膨らませたいと思います。
おわりに
とりあえず、App ClipでDockKit対応アプリ起動したいと思ったiOSDC Japan 2024 Day0でした。